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2005.04.09

古事記を読む 速須佐之男命の大蛇退治  その3

No64
故是以其速須佐之男命。宮可造作之地求出雲國。爾到坐須賀【此二字以音。下效此】地而詔之。吾來此地。我御心須賀須賀斯而。其地作宮坐。故其地者於今云須賀也。
茲大神初作須賀宮之時。自其地雲立騰。爾作御歌。其歌曰。
夜久毛多都。伊豆毛夜幣賀岐。都麻碁微爾。夜幣賀岐都久流。曾能夜幣賀岐袁

於是喚其足名椎神。告言。汝者任我宮之首。且負名號稻田宮主須賀之八耳神。故其櫛名田比賣以。久美度迩起而。所生神名謂八嶋士奴美神【自士下三字以音。下效此】又娶大山津見神之女。名神大市比賣。生子。大年神。次宇迦之御魂神【二柱。宇迦二字以音】
兄八嶋士奴美神。娶大山津見神之女。名木花知流【二字以音】比賣。生子。布波能母遲久奴須奴神。
此神。娶淤迦美神之女。名日河比賣。生子。深淵之水夜禮花神【夜禮二字以音】
此神娶天之都度閇知泥(上)神【自都下五字以音】生子。淤美豆奴神【此神名以音】
此神娶布怒豆怒神【此神名以音】之女。名布帝耳(上)神【布帝二字以音】生子。天之冬衣神。此神。娶刺國大(上)神之女。名刺國若比賣。生子。大國主神。亦名謂大穴牟遲神【牟遲二字以音】亦名謂葦原色許男神【色許二字以音】亦名謂八千矛神。亦名謂宇都志國玉神【宇都志三字以音】并有五名

長いですが、一気に読み進みます。
そこで、是を以って、其の速須佐之男命は、宮を造作す可(ベ)き地を、出雲國に求めて、須賀の地に到り坐(マ)して、「吾は此地に來て、我の御心は須賀須賀斯(スカスガシ)」と言われました。其の地に宮を作り坐(マ)した。それで、其の地を今では須賀と云う也。
茲(ココ)に大神が初めて須賀宮を作られた時、其の地自(ヨリ)雲が立ち騰(ノ)ぼりました。そこで、御歌を作られまして、その歌は、「夜久毛多都(ヤクモタツ) 伊豆毛夜幣賀岐(イズモヤヘガキ) 都麻碁微爾(ツマゴミニ) 夜幣賀岐都久流(ヤヘガキツクル) 曾能夜幣賀岐袁(ソノヤヘガキヲ)」

是に於いて、其足名椎神を喚(ヨ)んで、告げて言われるには、「汝は、我が宮の首に任ずる」
且(マタ)の名を負せて、稻田宮主須賀之八耳神(イナダノミヤヌシスガノヤツミミノカミ)と號(ナヅ)ける。そして、其の櫛名田比賣を以って。久美度迩(クミド)に起こして、生める神の名は、八嶋士奴美神(ヤシマジヌミノカミ)と謂(イ)う。又、大山津見神の女(ムスメ)、名は神大市比賣を娶(メ)とり、生んだ子は、大年神。次に、宇迦之御魂神(ウカノミタマノカミ)。(二柱)
兄の八嶋士奴美神が大山津見神の女である木花知流比売(コノハナシルヒメ)を娶って生んだ子は、布波能母遲久奴須奴神(フハノモジクヌスヌノカミ)。
此の神が、淤迦美神(オカミノカミ)の女である名は、日河比賣(ヒカワヒメ)を娶って、生んだ子は、深淵之水夜禮花神(フカブチノミズヤレハナノカミ)。
此の神が天之都度閇知泥(アメノツドヘチネノカミ)神を娶って生んだ子は、淤美豆奴神(オミヅヌノカミ)。
此の神が布怒豆怒神(フノヅノノカミ)の女である名は、布帝耳(フテミミノカミ)神を娶って生んだ子は、天之冬衣神(アメノフユキヌノカミ)。
此の神が刺國大神(サシクニオオカミ)の女である名は、刺國若比賣(サシクニワカヒメ)を娶って生んだ子は、大國主神。亦の名は大穴牟遲神(オオムヂノカミ)と謂う。亦の名を葦原色許男神(アシハラシコヲノカミ)と謂う。亦の名を八千矛神(ヤチホコノカミ)と謂う。亦の名を宇都志國玉神(ウツシクニダマノカミ)と謂い、合せて五つの名がある。

長かったですね。
はじめに、二つ確認しておきます。
①「夜久毛多都(ヤクモタツ) 伊豆毛夜幣賀岐(イズモヤヘガキ) 都麻碁微爾(ツマゴミニ) 夜幣賀岐都久流(ヤヘガキツクル) 曾能夜幣賀岐袁(ソノヤヘガキヲ)」
この歌は、「八雲立つ 出雲八重垣 妻籠みに 八重垣作る その八重垣を」と岩波文庫の古事記には、書かれています。何のことか私には理解できません。八俣大蛇のときと同様に、また、「八」が沢山でてきます。ここも又、宿題です。
②「久美度迩(クミド)に起こして、」この後ろに、「生める神の名は」とありますから、同じく岩波文庫の古事記の訳では、「隠所(クミド)に起こして」と書いて、これでは、読者が判らないであろうと、注釈が付いています。「寝所で性交をはじめて」とありますが、これは、親切すぎます。「起」は、熟語で、発起などがありますから、「久美度にはじめて」でいいと思います。是で判らない人は,良いのでは?

ややこしいので、整理のつもりで行を変えたのですが、判り難いので、もう一度。
スサノオは二人の人と結婚して、「八嶋士奴美神と、大年神と宇迦之御魂神」の三人の子供をもうけました。
長男に布波能母遲久奴須奴神が生まれました。孫です。
この孫の子が、深淵之水夜禮花神です。曾孫(ヒマコ)です。
その孫の子が、淤美豆奴神です。玄孫(ヤシャマゴ)です。
その孫の子が、天之冬衣神です。これはなんと言うのでしょう。
その孫の子が、大國主神です。 
 速須佐之男命から六代目のが、大國主神です。
この生まれた子供たちは、出雲でうまれたのでしょうか? 
日河比賣の日河は、生まれた地名を著すのではないでしょうか。布波能母遲久奴須奴神の布波も地名。宇迦之御魂神の宇迦も。天之冬衣神の天もです。天(テン)は中国雲南省。刺國若比賣の刺國は、これまた、外国の地名(国名)でしょう。
このように考えると、布帝耳神の布帝も外国の名前かもしれません。
深淵、淤美、大國は、出雲にある地名かもしれません。 
この辺りの思索は、別に譲ることにします。

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