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2005.05.26

古事記 須勢理毘売の嫉妬 その2

No82
「出雲より將に倭國上り坐して、束裝し立つ時、片方の御手(ミテ)は、御馬の鞍に繋(カ)け、片の御足(ミアシ)は其の御鐙(ミアブミ)に」とありますから、ここでは、間違いなく、「馬」が使われていたことが分かります。
 さて、長歌の部分は、このままでは、意味が判りませんので、岩波文庫を拝借します。
ぬばたまの 黒き御衣(ミケシ)を まつぶさに 取り装(ヨソ)ひ 沖つ鳥 胸(ムナ)見る時 はたたぎも これは適(フサ)はず 辺(ヘ)つ波 そに脱き棄(ウ)て 鴗鳥(ソニドリ)の 青き御衣(ミケシ)を
まつぶさに 取り装(ヨソ)ひ 沖つ鳥 胸(ムナ)見る時 はたたぎも 此も適はず 辺つ波 そに脱き棄て 山縣(ヤマガタ)に 蒔きし あたね舂(ツ)き 染木(ソメキ)が汁に 染(シ)め衣を まつぶさに 取り装ひ 沖つ鳥 胸見る時 はたたぎも 此(コ)し宜(ヨロ)し いとこやの 妹(イモ)の命(ミコト) 群鳥(ムラトリ)の 我が群れ往なば 引け鳥の 我が群れ往なば 泣かじとは 汝(ナ)は言ふとも 山処(ヤマト)の 一本薄(ヒトモトススキ) 項傾(ウナガ)し 汝が泣かさまく 朝雨(アサアメ)の 霧に立たむぞ 若草の 妻の命(ミコト) 事の 語言(カタリゴト)も 是をば 

どうも頭が良くないのには、ほとほと参ります。何のことがさっぱり判りません。もう少し、砕いて読んでみます。黒い衣で、充分に装うて、水鳥が毛づくろいをするように、袖の袂を手繰り上げてみたりしたが、似合っていないので、波ぎわに脱ぎ棄てました。青い衣で、充分に装うて、水鳥が毛づくろいをするように、袖の袂を手繰り上げてみたりしたが、是も似合っていないので、波ぎわに脱ぎ棄てました。山の畑に蒔いた茜草の根を搗いて、その染め草で染めた衣で、精一杯着飾り、水鳥が毛づくろいをするように、袖の袂を手繰り上げてみたりしますと、此れは宜しいです。愛する妹よ 群れ鳥のように、我が皆と一緒に往ったなら、一匹が飛び立てば、他の鳥も一斉に飛び立つように私が行っても、泣かないと貴方は言うでしょうが、山の麓に生える一本のススキが首を垂れているように、項垂れて 貴方は泣きながら、きっと霧の中にたたずむでしょう。若々しい私の妻の事を語っておこう。
皆さんは、自由に読んで見て下さい。私はこのように読んでみたのですが、大国主神が、旅立に際して、仰々しく馬の鞍に手を掛けて、鐙に足を掛けたままで、言わなければならない内容でしょうか?  黒も青も衣は似合わなかった、茜色の衣は似合った。それだけ妻のために衣を選んだということでしょうか?貴方は泣かないい言うだろうが、 悲しむだろう。此れでは辻褄が合いません。ということは、私の訳が間違っていることになります。
私が注目したいのは、衣をすでに染めていたという事です。自然界にある木の実や葉から採取したものではなく、山の畑に染め木の種を蒔いて、植えてあり、それを搗いて作ると書いてあります。時代は、紀元前のことになります。
この長歌に対する歌がありますから、それを読んでから、もう一度、大国主神の長歌に検討を加えようと思います。

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