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2005.06.11

古事記を読む  少名毘古那神と国作り その3

No94
於是大國主神愁而告。吾獨何能得作此國。孰神與吾能相作此國耶。是時有光海依來之神。其神言。能治我前者。吾能共與相作成。若不然者。國難成。爾大國主神曰。然者治奉之状奈何。答言吾者伊都岐奉于倭之青垣東山上。此者坐御諸山上神也。

翻訳
ここに大國主神は愁いて、言われました。「吾獨(ヒトリ)して何(イカ)に能(ヨ)く此の國を作り得ようか。孰(イズレ)の神と吾(ワレ)と能く此の國を相(アイ)作ろう耶(ヤ)」と。是の時、海を光らして依(ヨ)り來る神がありました。其の神が言われるには、「能く我が前を治めるならば、吾は能く共に相作り成しとげよう。若(モ)し、不然(シカラズ)ば、國は成り難(ガタ)いでしょう」と言われました。爾に、大國主神が曰(モウ)されますには、「然(シカラ)ば、治め奉てまつるには、奈何(イカ)なる状態がいいでしょう」。「吾をば、伊都岐奉于倭(ヤマト)の青垣の東の山上に、伊都岐(イツキ)奉れ」と答えて言われました。此は御諸山(ミモロヤマ)の上に坐す神なり。
① 有光海依來之神---このフレーズが最大の難点です。訳本では、海を光(テ)らしてとあります。海が明るくなったのですが、その神の所為で明るくなったのでしょう。仏像に見られるような後光があったということでしょうか? 後光ではなく、神自身が輝いていたということでしょうか? 単に、神々しく思えたということの表現でしょうか?
② よく判りませんので、別の角度から眺めて見ます。神が光を発するわけがありません。古事記を作った人は、なにを読者に伝えようとしたのでしょうか? 大國主神より実力のある人が、現れ、その人の力で大國主神は、国を開拓することができた。この神さんは、祟神天皇の御世に民の半分以上が死ぬような事態になったときに、夢に現われたことになっている神さんです。現われただけではなく、祟神天皇に宮中で祀っている天照大御神を追い出すように命令しています。
奈良の大神神社に祭られている大物主という神さんです。偉大な神であったことが判ります。
③ 私はなにをしたら良いでしょうかと、この神に訊ねましたら、
「吾者伊都岐奉于倭之青垣東山上」と答えました。「私を倭の青垣の東の山の上に斎き祭れ」と。御諸山の上に坐す神だと断っています。(大物主)とは書いてありません。
 訳本では、倭は大和のこと。御諸山は奈良の三輪山のことと書いています。
④ この神さんは、海の向こうから輝きながらやってきました。美穂の岬です。それがどうして、奈良の三輪山に祀るのでしょうか? 倭がどうして大和になるのでしょうか。大和は、大国主が住んでいた大国村にあります。
この倭の東の山とは、大山のことになります。さて、大山のことを御諸山と呼んだかどうか判りませんが、田村誠一氏は、次のような文を書いて推察しておられます。次回に、
少名毘古那神と国作り その4として記します。

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