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2005.10.08

古事記を読む 木花の佐久夜毘売 その2

No142
原文
爾大山津見神因返石長比賣而大恥。白送言。我之女二並立奉由者。使石長比賣者。天神御子之命。雖雪零風吹。恆如石而。常堅不動坐。亦使木花之佐久夜毘賣者。如木花之榮榮坐。宇氣比弖【自宇下四字以音】貢進。此令返石長比賣而。獨留木花之佐久夜毘賣。故天神御子之御壽者。木花之阿摩比能微【此五字以音】坐。故是以至于今。天皇命等之御命不長也。
翻訳
 ここに、大山津見神、石長比賣を返すに因りて、大いに恥じて、白うし送って言いました。
「我の女を二人並べて立て奉った理由は、石長比賣を使われるならば、天つ神の御子の命は、雖雪が降っても風が吹いても、恒に岩の如く、常に堅くて動かすことができない。また、木花之佐久夜毘賣を使わしたら、木の花の榮えるが如く榮えるでしょう」と貢進りました(進言)。そこで、石長比賣を返えすようにして、ひとり木花之佐久夜毘賣を留めました。「故天つ神の御子の御壽は、木花の阿摩比能微(あまひのみ)坐す」と言いました。是を以って今に至るまで、天皇命(すめらみこと)等の御命は長くなくなりました。


故後木花之佐久夜毘賣參出白。妾妊身。今臨産時。是天神之御子。私不可産故請。爾詔。佐久夜毘賣。一宿哉妊。是非我子。必國神之子。爾答白。吾妊之子。若國神之子者。産不幸。若天神之御子者幸。即作無戸八尋殿。入其殿内。以土塗塞而。方産時以火著其殿而産也。故其火盛燒時所生之子名。火照命【此者隼人阿多君之祖】次生子名。火須勢理命【須勢理三字以音】次生子御名。火遠理命。亦名天津日高日子穗穗手見命【三柱】

後に木花佐久夜毘売、参り出て申されるには、「私は妊身(はら)んでいますが、今産む時に臨(な)りました。この天つ神を父とする御子を、私は産んではいけないでしょうか。請(もう)す。」ともうしました。そこで詔りたまわれますのに、「佐久夜毘売よ、一宿にや妊んだからには、これ我が子ではないだろう。きっと、国つ神の子であろう」とのりたまひき。そこで答えてもうされますには、「吾が妊みし子、若(も)し国つ神の子ならば、産むときに上手くいかないであろう。若し天つ神の御子ならば、幸ちとなるだろう」ともうして、即ち戸無き八尋殿(やひろどの)を作りて、其の殿の内に入り、土をもって塗り塞ぎて、産む時にさいして、火を其の殿に著けて産みました。故、其の火の盛りに燃える時に生める子の名は、火照(ほでりの)命。此は隼人(はやと)阿多君の祖。次に生める子の名は、火須勢理(ほすせりの)命。次に生める子の御名は、火遠理(ほをりの)命。亦の名は天津日高日子穂穂手見(あまつひこひこほほてみの)命。

考えたこと
① 話しの流れが違いますので、上下に分けました。上は上で一つの話しになっています。何故、天皇の寿命が短くなったかが判ります。しかし、前後の文と繋がりがありません。古事記がつくられた頃、それぞれの人たちは、自分の都合の良いように,天皇の寿命を定めて、辻褄があうように、自分達の先祖のことを語っていたのでしょうか? みなさん、それは間違っていますよ。最近の天皇は、もっと短くなっていますよとの警告なのでしょうか?  
② ①のように受け止めますと、下の部分は、最近、火照命は、本当の天皇の子ではないという噂があるが、決して、そのようなことはありません。佐久夜毘売は命をかけて、子供を産まれたのですよ。一夜の褥では、当時、妊娠しないと思われていたのでしょうか?
③ 二人の子供に何故「火」がついているか、その理由を付けたしたのでしょうか? 

と言う次第で、火須勢理命と火遠理命の話しをいたしましょうと次に進むことになるでしょうか? 海幸彦と山幸彦の物語になります。         なんだか、すっきりしません。

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