2004.12.30

気持ちを織り込んだ俳句

俳句には 気持ちを織り込んだものが一杯あります。気持ちは、その人の心に秘められたものですから、他の人には、判りにくいものです。

次の二句は、ホトトギス・平成16年7月号の同じページに掲載されていたものです。

① その日まで内緒の切符春隣      眞木礼子  ホ16-7-94
② 風邪の妻声かけてやるほかになく  久保康輔  ホ16-7-94

①の俳句です。 切符と春隣は関係ないのですが、作者の心の中では、大いに関係があるのです。事実、春は隣にあるのでしょう。しかし、切符を使う日まで、作者にとっては、もう春が来たようなものです。その切符は内緒にしておくのだということによって、春隣が一層感じられるから不思議です。

②の 風邪の妻声かけてやるほかになく
 このような俳句は、無くなってしまう俳句だと思います。おとこはも食事ぐらい作れるようになるからです。
 この俳句は、作者の気持ちをそのまま、十七文字にされました。

 この句を見て、女性は何だとと思われたでしょう。
 私は、この句の外に、男性のすまないなという気持ちが隠されていると思います。
 男性にしか判らない俳句だと思います。
 このような状態になって夫婦喧嘩をされたご家庭は多いと思います。
 妻が風邪をひいて食事の世話が出来なくなったとき、どうされますか? 妻は食事どころではありません。では、夫はと言いますと食事は作れません。そこで、「私は外で食べるから心配 いらないよ」などと言おうものなら、「心配などしていません」。食べられないくせに、夫が自分 ほうっておいて、食事に行きます。
 そこで、夫婦喧嘩。悪くしますと、離婚騒動に発展するかもしれません。

 作者は 口に出して、よう言わないので、俳句を通して、奥さんに伝えようとされたのだと思います。
 こんな十七文字で通じたのでしょうか。
 頑張って、なにかを作られたほうが良かったのではないでしょうか? 

現在、若い夫婦は、両方とも食事を作ることが可能ですから、こんな俳句にはならないでしょう。

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2004.12.04

俳句を楽しむ--おでんの俳句

俳句を作り始めて、まだ、二年にもなりません。 「おでんの俳句」は昨年の四月に多くのおでんの俳句に接して、感動したときの文章です。多いですので、分けて掲載します。全国のみなさんのおでん好きと俳句好きが伝わればと思います。

私は俳句を作り始めて、二ヶ月ほどです。俳句は、作れそうで作れません。そこ
で、先人の作品を真似しようと読むことにしました。
下記の「おでん」の俳句は、俳句雑誌<ホトトギス 15年4月号> の若水集(稲畑廣太郎
選) にありました俳句です。掲載するに当って、ホトトギス社の許可を得ていませ
んので、作者のお名前は、削除しました。 作者のお住まいは掲載しました。
先ずは、どのような俳句が入選したのか・・・・ご覧ください。   H15.04.25

人情と云ふ重みある串おでん       高知 
串おでん馬手弓手にはコップ酒      高知  
妻として恋人としておでん食ぶ      神戸 
おでん屋に浮世の時間忘れけり     神戸 
おでん屋にさみしがりやの顔並び    神戸 
ビル谷間おでん屋台のけふの位置   岩見沢 
おでんやの夫婦いはくのありさうな    岩見沢 
おでん屋の雲のかけらになる湯気か  小樽  
屋台透け星澄む路地のおでん酒     東京 
呉越とてしばし休戦おでん酒       東京 
おでん屋を出れば星降るビル谷間    東京 
おでん酒女将にほの字なりし日も    吹田 
碁敵とおでんに夫を預け来し       茨木 
人生のおほよそ見えておでん酒      茨木 
狭さうに食べねばおでん美味くなし    神戸 
おでん食べれぱ肩叩き易くなる      神戸 
赤い灯になつておでんが招きをり     神戸  
おでん屋のこぼす昔の灯色かな      神戸 
おでん屋の頭上阪神電車過ぐ       神戸 
独りでは酔へさうもなきおでんかな    神戸


家庭のおでんの句もありましたが、屋台のおでんの句だけにしました。住所を見てください。私が散らばらして掲載したのではありません。初めから、順番に並べました。北海道から四国、東京、大阪、神戸と、あちこちにおでん屋さんが健在であることが判ります。

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